基準テストの問題点

これまで何が日本の車やユーザーをミスリードしてきたのかについて、ある自動
車評論家の見解をご紹介しましょう。
 1つ目は、一般ユーザーに、実際とはかけ離れたクルマの燃費情報を、供給
し続けてきたという点です。新車のカタログなどに表示されている燃費は、一
般ドライバーがどうやっても達成不可能な「虚構」にすぎません。実力は良く
て7割、場合によっては半分くらいと考えた方がいいでしょう。また、多くの
ユーザーもその値が虚構だということを認識しています。しかし、エコカー減
税のような制度の基準にも、この値がベースに使われてしまうのです。
 さらに、排ガス規定のルールも、とんでもなくいい加減であると指摘してい
ます。日本のkm走行あたりの有害物質の排出許容量に関しての基準は、ヨーロ
ッパや北米の基準よりも厳しいものになっています。しかし、その測定方法は
専門家たちからもあまりに非現実だと指摘されるほど、ひどく甘いものでした。
例を挙げるとすれば、EUやアメリカで行うテストは、エンジンが冷え切った状
態で始めることを義務付けてきたのに対し、日本ではエンジンを完全に暖機し
た状態でスタートすることになっていました。冷え切ったエンジンを始動させ
た直後は、排ガス浄化のために搭載している装置が機能しきっていないため、
最も汚い排ガスが排出されていることになります。それに比べて、すでにウォ
ームアップされた状況からの日本のテストは、非常に寛大なものでした。この
ようなやり方で排ガスの取り締まりを行ったところで、十分な成果が得られる
とは到底考えられません。また、このテストの差は、排ガス基準を満たさない
と判断された海外メーカーのビジネスの妨げにもなっていました。
 これらのテストも新たな規定において、切り替えられてはいます。しかし、
いまだに海外の基準には達しておらず、更なる改正が必要となるはずです。

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